“作られた『物語』を超えて”から学ぶ・・・由井先生ありがとうございました。

先週3年生の廊下の壁に掲示されていた新聞記事です。由井先生が3年生のために掲示をしてくださいました。3年生が国語で扱ってきた“作られた『物語』を超えて”の著者である山極寿一さんが書かれた記事です。山極さんは霊長類学者・人類学者であり、ゴリラ研究の第一人者です。30年以上にわたり、アフリカの各地でゴリラの野外研究に従事してきました。山極さんは、2014年10月1日より京都大学総長に就任、2020年9月30日に任期を終え退任しました。京都大学の総長としては初の戦後生まれの総長でした。この話は、人間が身勝手な解釈をもとに「物語」を作り出すことについて、ゴリラを例に述べられています。・・・暗黒大陸たるアフリカの暗黒のジャングル。その闇に潜む悪魔――それが西洋社会によって作り上げられたゴリラのイメージです。植民地支配の陰には、それを正当化するために西洋人によって作られた「物語」がありました。その「物語」をよりリアルに想起させるために巧妙に使われたのが、「凶暴で恐ろしい悪魔」としてのゴリラです。ゴリラが両手で自らの胸をたたく「ドラミング」が戦いの宣言であると西洋人はとらえました。しかし、山極は長年のフィールドワークを通してじっくり観察することにより、それは誤りでありゴリラの自己表現、平和に生活するための手段としてのものであることを明らかにしました。・・・「物語」を読み解くとき、作った側の視点ではなく、作られた側の視点から検討することが必要だということを理解しなくてはならないと山極は主張しています。常識を疑うことが大切であり、作られた「物語」をこえる努力をすることは、新しい世界との出会に必ずたどり着くと彼は確信しています。・・・由井先生のおかげで山極さんについて調べることにより多くのことを学ぶことができました。由井先生ありがとうございました。 ~頑張ろう! 西中!~