学校ブログ

西中の益々の発展を心より祈念しています。…自分を一番愛し、自分の命を大切にしてください。

 

卒業式の2日前の3/6(月)に3年生からいただいた「卒業証書」です。・・・3学年がサプライズ企画として私の卒業式を行ってくれました。卒業証書の周りには3年生全員の心温まるメッセージが花びらの中に書かれていました。式の最後には3年生全員で「故郷(ふるさと)」を歌ってくれました。感激しました。生徒たちには「今までいただいた賞状の中で一番うれしい賞状です。一番立派な額に入れます。」と約束しました。・・・今日で私は定年退職。教員を卒業します。令和4年度の最終日を迎えた今、心優しく温かい生徒が増えてきているのを実感しています。「こころの成長」を感じています。西中の子どもたち、そして西中の先生方は本当に素晴らしいです。私は、西中で教育の仕事に携われたことを誇りに思っています。5年間大変お世話になりました。西中の益々の発展を心より祈念しています。 ~頑張ろう! 西中!~

 私からのラストメッセージ(道徳だより最終号)

自分を一番愛し、自分の命を大切にする。~全てのものが置かれた環境で最大限に命を輝かせようと懸命に生き抜いています。~」

 1.私(和田智司)の生い立ちより

私は小学校6年生の時、思いもよらぬ突然の事故で父を亡くしました。その後は、母・祖母・小4と小1の弟の5人家族での生活が始まりました。私の家は農家ですので、父が亡くなった後、田耕など、父が行っていた耕作の大部分を担うことになりました。これからは、自分が父の代わりとしてしっかりしなくてはいけないと自然に意識するようになりました。

経済的に厳しかったですが、母は『父が元気でいたならば、きっと息子の願いをかなえさせてあげただろう』と考え、一大決心で私を大学に進学させてくれました。アルバイトと奨学金制度のおかげでどうにか大学を卒業することができました。そんな学生時代に色々なバイトを行いましたが、私の近所の中学生の保護者の方から、子どもの勉強を教えて欲しいと依頼され、家庭教師をしました。結局4年間の学生時代に、23名もの中学生に学習を教えるほどになっていました。

その影響から、大学3年の頃には、「石にかじりついても中学校の教師になりたい。」と思うようになっていました。「教師になりたい」という思いは、大学4年の教育実習を終えた後、さらに強まり、就職活動は一切行わず、教員採用試験しか受けませんでした。7月上旬に一次試験を受けましたが、忘れもしない9月2日に通知が封書で送られてきました。

ちょうど母と2人で収穫した梨の箱詰めを行っていた時でした。ドキドキしながら開封した中に、合格通知が入っていました。この通知を見た母が、泣きながら「苦労が2倍だった分、喜びも2倍だよ‼」と言った光景が昨日のことのように鮮明に記憶に残っています。

教員生活9年目の12月に私は結婚しました。祖母は、すでに他界し、2人の弟も結婚し家を出ていましたので、私と母そして妻の3人での生活が始まりました。息子ばかりだったため、話し相手のいなかった母にとって、妻と毎日色々な話ができるようになったことがとても嬉しかったようです。しかし、そんな楽しい生活も長くは続きませんでした。平成8年6月、母は余命3ヶ月の宣告を受けました。末期ガンでした。・・・母には、ガンであることを最後まで告げることができませんでした。

一方、それとほぼ同じ頃、妻に待望の赤ちゃんが授かりました。母は、かなり体調が悪くなっていましたが、このことを本当に喜んでくれました。妊娠5か月を過ぎた戌(いぬ)の日に、妻に母の末期ガンのことを初めて伝えました。気丈な妻だと思っていましたが、数日後、切迫流産のため、入院してしまいました。

余命宣告を受けた母と新しい命を授かった妻とのつかの間の生活が少しだけ続きました。・・・平成9年1月10日に長男が生まれました。その頃、母は入退院を繰り返していました。自宅で療養していた1月25日に長男を初めて抱っこしました。そして、初孫を見て安心したのか、次の日の夕方、他界しました。59歳でした。

2.「生命尊重」をいかに育むのか

このような体験を通じて、理科の教師である私自身は「生命尊重」をいかに育んだらよいのかを考えるようになりました。そして、「ブタの内臓」の観察・解剖等をはじめ、理科の授業を通じて具体的な実践を行ってきました。その後、理科の授業だけではなく、あらゆる教育活動、特に「道徳の授業」は、「生命尊重を育む」ための大切な柱の1つであると考えるようになりました。

3.体験がなければ、本当の意味での理解にはならない

腰塚勇人先生は、講演会の中で「真の知識は経験あるのみ」とおっしゃっていました。私も全く同感です。雪を例に考えてみましょう。4K,8Kテレビで雪を見ると、確かに雪が大変きれいに見えます。しかし、いくら映像が鮮明に見えても、雪に直接触れなければ、「雪というものが冷たい」というのは分かりません。また、「粉雪か牡丹雪か」は自分の手のひらで握った感触がなければ分かりません。

この例のように、実際の経験(体験)がなければ、本当の意味での理解にはなりません。言うまでもなく、この経験は、バーチャル的なものではなく、実体験のものでなくてはなりません。しかし、私たちは、あらゆることを体験できるわけではありません。だからこそ、私たちは、書籍を読む、映像を見る、講演会等を聴くことにより、それらを今までの自らの体験と重ねあわせながら考えることにより、自らの人間性を高めることができるのです。皆さんにとって大切なのはこの体験です。できるだけ多くのことを体験してください。

4.生命とは、まず自分を愛すること。そして、あらゆる生命を思いやること

皆さんは、英語の授業で、一人称、二人称、三人称について学んだと思います。私は、生命を一人称から二人称、そして三人称としていかに考えられるかが大切である、と今現在も考えています。

私にしても、あなたにしても、この世で一番大切なのは自分です。自分を一番愛し、自分の命を大切にする。そうであって良いし、そうでなければなりません。しかし、自分の命を大切にするには、自分のまわりの人も幸せでなければなりません。不幸に囲まれた中で、自分だけ幸福な気分に浸っているということは不可能です。あなた自身のためにも、あなたの大切な人や家族、そしてその他のあらゆる人の生命を思いやることが大切なのです。

このように、自分の生命を大切にし、愛する心が深ければ深いほど、多くの人への生命への思いやり、愛する心も強まるのです。逆にいえば、家族を愛し、近所の人を愛し、地域社会を愛する人が、真の意味の自分を愛し、自分の命を大切にする人だと私は考えます。

以前、「命を食べた」という新聞記事を理科の授業で活用していました。この記事の要約は以下のようです。・・・『水田で雑草を食べるアイガモをつぶして食べる「鴨鍋の会」に参加した著者は、最初足がすくんだが、さばきながら当たり前と思っていたことに気づき、発見から確かな実感を得る。そして、「食べるとは何なのか」について自問し、だれもがイネを作り、家畜を飼うことはできない。せめて「命をいただいて生きている」ことを心のどこかに留めておこう、そうすれば、買い物や食べ方が少しは変わるはずだ。』と考えた。

この新聞記事が示すように、命は人間だけではなく、動物にもあります。また、言うまでもなく植物にもあります。雑草かどうかは、人間が勝手に決めているのであり、植物にとっては関係ありません。全てのものが置かれた環境で最大限に命を輝かせようと懸命に生き抜いています。このことを決して忘れてはならないと今現在は思っています。

2つのお寺の山門掲額の言葉から学ぶ

明日から新しい生活が始まります。二宮町および鎌倉のお寺の山門掲額で見かけた言葉です。ともに坂村真民さんの詩が紹介されていました。・・・素直な気持ちで読むと、どの言葉も「こころに響く言葉」として受け入れられます。皆さんはこれらの言葉をどのように受け止めましたか。 ~頑張ろう! 西中! ~ 

 【坂村真民 さかむら・しんみん】明治42年熊本県生まれ。昭和6年神宮皇學館(現・皇學館大學)卒業。22歳熊本で小学校教員になる。25歳で朝鮮に渡ると現地で教員を続け、2回目の召集中に終戦を迎える。21年から愛媛県で高校教師を務め、65歳で退職。詩は解りやすい物が多く、小学生から財界人にまで愛された。特に「念ずれば花ひらく」は多くの人に共感を呼び、その詩碑は全国、さらに外国にまで建てられている。

春本番・・・益々のご活躍を心よりご祈念いたします!

上の3枚の写真は昨日の朝撮影した本校東門の桜の様子です。すでに満開を過ぎ花が散り始めていましたが、まだまだ奇麗な花を咲かせていました。また、周りを見回してみても美しい草花があちらこちらで咲き誇っています。一方、その下の写真はちょうど一週間前の3/24(金)の離退任式の後に撮影したものです。・・・新聞等に新年度の教職員の退職や異動が紹介されました。杉渕美香先生は明日からにのみや学園二宮町立二宮中学校での勤務となります。また、近藤麻亜久先生は平塚市立金目中学校での勤務となります。北野茜先生は明日から今後のステップアップを目指します。姉帶美里先生は明日からアメリカ留学に向けての準備に取り組みます。・・・間もなく始まる新しい生活、新しい環境での活動に花々が楽しそうに語りかけてきます。先生方の益々のご活躍を心よりご祈念いたします! ~頑張ろう! 西中!~

追伸:和田智司は明日から神奈川県教育委員会中教育事務所での勤務となります。

滝川さんのおかげです。心より感謝しています!

3月初旬の朝に撮影したビオラの花の様子です。学校作業員の滝川さんが花をきれいに咲かせるために花摘みをしていました。・・・花摘みの作業をすることにより次の花芽が出やすくなります。ビオラ(Viola)はスミレ科スミレ属のラテン語名で、園芸上はパンジーの小輪多花性種をビオラと呼んでいます。ビオラの花言葉は「誠実」「信頼」です。このように奇麗な花を見ることができるのは滝川さんのおかげです。心より感謝しています!・・・4月6日の入学式では卒業式の時以上に体育館できれいな姿を見せ、新入生を祝福してくれること間違いなしです。  ~頑張ろう! 西中!~

 

 

さらにすばらしいクラスになることを願っています! 

離任式終了後の各クラスでの最後の学級の時間の様子です。まず、生徒たちは廊下でクラス担任の先生から通知票を受け取りました。どの生徒も先生からのアドバイスを素直に聞いていました。その後、教室で担任の先生から最後のメッセージがありました。各クラスでは、先生と一緒に全員で写真を撮ったり、1年間の映像を見たり、先生への歌のプレゼントを贈ったりと様々なことに取り組んでいました。・・・4月からは新しいクラスになります。各クラスの良さを新クラスでもより成長させ、さらにすばらしいクラスになることを願っています! ~頑張ろう! 西中!~